令和7年度学会表彰のお知らせ

2025/08/04

令和7年度学会表彰のお知らせ

 令和7年度学会表彰の受賞者と受賞理由を掲載いたします。表彰式ならびに感謝状授与式は2025年8月27日(水)第14回環境放射能除染研究発表会の記念式典の中で行います。

 

学会賞

万福 裕造 氏(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)

 当学会の理事・副理事長に加えて、研究発表会の大会委員長、復興や県外最終処分に関する企画セッションの企画、当日の司会等で、学会の研究成果発信や新たな分野の開拓に多大な貢献をいただいた。若年層が参加する企画は、本分野における年齢層の拡大も期待され、顕著な貢献と思われる。一方、飯舘村を中心とした様々な国の先進的な事業や自治体の復興事業において、研究者として学と現場の橋渡しを積極的に支援され、地域復興の先導的な取り組みの実現に向けて多大な貢献をいただいた。さらに、除染廃棄物等の資材化、木質バイオマス発電、除去土壌の再生利用等に向けた理解醸成に係る論文発表や研究発表もなされ、当学会分野における学術の発展にも貢献された。これらの功績に対して学会賞を授与する。

 

学術賞

保髙 徹生 氏(国立研究開発法人産業技術総合研究所)

 学会研究発表会運営に多大な貢献をいただいた。学術研究発表では、各地方や若年層を含め、県外処分についてどのような考え方を持っているかなど、環境放射能問題の啓発を兼ねて地道なヒアリング調査を敢行し、これからの最大の課題である県外処分受入事業に資する研究調査を行った。これらの功績に対して学術賞を授与する。

 

調査研究・技術開発賞

株式会社三菱総合研究所・株式会社フソウ・国立研究開発法人産業技術総合研究所

技術名:飛灰洗浄水中の放射性セシウムの吸着除去と使用済吸着剤の安定化技術の開発

 除去土壌等の減容化に伴い発生するばいじん等について、さらなる減容化および最終処分に向けた安定化技術の研究を推進し、特に放射性セシウム(Cs)の回収・分離技術を開発することで、処理物の放射能濃度を低減し、処分の容易化に寄与した。これらの成果は除染技術の高度化と効率化に大きく貢献するものである。この業績に対して調査研究・技術開発賞を授与する。

 

調査研究・技術開発賞

カナデビア株式会社・太平洋セメント株式会社

技術名:飛灰洗浄水中の放射性セシウムを液中合成方式とゼオライト吸着の組み合わせにより吸着・安定化させるプロセスの開発

 仮設灰処理施設で発生する飛灰を対象とした灰洗浄実証試験において、高減容化率を達成し、放射性Csを高濃縮することができる技術を開発した。さらに、重金属汚泥等も適切に処理することで対応可能となるような安定化技術を開発するなど、除染技術の進展に顕著な貢献があった。この業績に対して調査研究・技術開発賞を授与する。

 

調査研究・技術開発賞

株式会社ヴェオリアニュークリアソリューションズジャパン・株式会社KKテクノ・大栄環境株式会社

技術名:飛灰洗浄水中の放射性セシウム吸着後の吸着剤をガラス固化により安定化させるプロセスの開発

 飛灰の効果的な減容と安定化方法の一つとして、高塩素含有飛灰を対象に、 複数の吸着剤を対象にして飛灰洗浄ろ過水の吸着と安定化ガラス固化試験を実施して評価するとともに、実機に向けたモデル 化の計画を定義して検討を行い、一定の成果を得た。この業績に対して調査研究・技術開発賞を授与する。

 

奨励賞

三成 映理子 氏(国立研究開発法人国立環境研究所)

 県外最終処分に向けた技術開発を行い、今後の社会の意思決定に役立つ極めて重要な知見を提供した。また、成果の一部を第13回研究発表会で発表し、最優秀発表賞を獲得した。研究発表会実行委員会ではプログラムWGに参画し、学会運営への貢献も行っている。将来の本研究分野や学会活動、国の政策等を支えていく若手女性研究者として期待されることから奨励賞を授与する。

 

功労賞

原 利弘 氏(いであ株式会社)

 研究発表会の実行委員として長きにわたり福島県内開催地自治体に対する窓口として対応していただき、各自治体との人脈により、自治体の協力支援をスムーズに受けることができた。また、福島県内在住・在勤者として実行委員の移動等の現地の活動に多くの支援をいただいた。これらの貢献に感謝して功労賞を授与する。

 

功労賞

鈴木 一夫 氏(前 中間貯蔵・環境安全事業株式会社)

 福島県・中間貯蔵施設立地の地域の現状を学会員に伝える活動を数多く行っていただいた。また長年にわたり、エクスカーションなどの現地見学の調整に当たっていただくなど、研究発表会実行委員としての功績も大きい。この貢献に感謝し功労賞を授与する。

 

功労賞

安納 康栄 氏(中間貯蔵・環境安全事業株式会社)

  工事情報センター設立時から県外、県内からの見学者に対して分かりやすく丁寧に事業の全体像を伝えることで、中間貯蔵施設の理解促進と情報発信に尽力され、社会的な理解の促進に大きく貢献した。
 双葉町・大熊町に関する紹介パネルの常設展示や、敷地内に祀られた神社、集約された墓石を見学コースに組み込むなど、地元の歴史と住民の想いに寄り添った取り組みも継続され、地域との関係構築においても極めて重要な役割を果たしている。
 中間貯蔵事業情報センターの開所を迎えるにあたり、これまでのご功労に感謝し功労賞を授与する。

 

感謝状

 須藤 欣一 氏(現 一般社団法人持続可能社会推進コンサルタント協会  前 一般社団法人日本環境測定分析協会)

 長年にわたり積極的に本学会の理事活動をしていただいた。この度、理事退任にあたりこの労に感謝し感謝状を贈呈する。

 

感謝状

伊藤 光明 氏(いであ株式会社)

 長年にわたり積極的に本学会の理事活動をしていただいた。この度、理事退任にあたりこの労に感謝し感謝状を贈呈する。

 

感謝状

高田 博充 氏(前 清水建設株式会社)

 長年にわたり積極的に本学会の理事活動をしていただいた。この度、理事退任にあたりこの労に感謝し感謝状を贈呈する。

 

一般社団法人環境放射能とその除染・中間貯蔵および環境再生のための学会

表彰委員会